「相撲(すもう)」の語源は"争う"?国技の名前に秘められた意味
1. 「争う(すまう)」が語源とされる
「すもう」の語源は「争う(すまう・すまふ)」が変化したものとされています。「す」は接頭語、「まう」は「舞う」に通じ、互いに力を競い合う(争う)動作を表した言葉が名前になりました。
2. 漢字の「相撲」は中国語由来
「相撲」という漢字は中国語から取り入れたもので、「相(あい=互いに)」+「撲(うつ=打つ・組み合う)」で「互いに組み合って争う」を意味しています。訓読みの「すもう」は日本語本来の言葉で、漢字は意味を当てたものです。
3. 古事記にも相撲の記録がある
相撲の起源は非常に古く、『古事記』にはタケミカヅチとタケミナカタの力比べの物語が記されています。これは相撲の起源譚とされ、神話の時代から日本に力比べの文化があったことを示しています。
4. 「角力」とも書く
相撲は「角力(すもう・かくりき)」とも書きます。「角」は競い合うこと、「力」は力のことで、「力を競い合う」という意味です。新聞などでは「角界(かくかい=相撲の世界)」という表現でこの字が使われます。
5. 「土俵」の語源は「土で作った俵」
相撲の土俵は「土で作った俵」に由来しています。稲藁(いなわら)で編んだ俵を円形に並べて土に埋め込み、その中を競技場とします。直径4.55メートル(15尺)の円形が現在の規格です。
6. 「はっけよい」の語源は諸説ある
行司のかけ声「はっけよい」の語源には「発気揚揚」「八卦良い」「早く競え」など諸説があり、確定していません。「のこった」は「残った=まだ勝負がついていない」を意味し、力士に奮起を促すかけ声です。
7. 「横綱」は腰に締める綱が語源
最高位の「横綱(よこづな)」は、横に締める白い綱(しめ縄)を腰に巻くことから名付けられました。横綱だけが土俵入りの際にこの綱を締める資格を持ち、その象徴的な装飾品がそのまま地位の名称になりました。
8. 「千秋楽」は相撲が語源ではない
相撲の最終日を「千秋楽(せんしゅうらく)」と呼びますが、この言葉は雅楽の最後に演奏される曲名に由来しており、相撲が語源ではありません。芝居や興行の最終日を指す言葉が相撲にも取り入れられたものです。
9. 「ごっつあんです」は力士の言葉
力士が感謝の意を表す「ごっつあんです」は「ご馳走さまです」が変化した言葉です。相撲の世界で独特の訛りを経て定着し、一般にも知られるようになりました。力士特有の語彙は相撲文化の重要な一部です。
10. 世界に広がる「SUMO」
相撲は「SUMO」として世界に知られており、国際相撲連盟にはアジア・ヨーロッパ・南北アメリカなど多くの国が加盟しています。日本語の「すもう」がそのまま国際的な競技名になった珍しい例です。
「争う」から生まれた「すもう」。古事記の神話にまで遡る力比べの文化は、千数百年を経て土俵の上に生き続けています。互いに組み合い力を競う、人間のもっとも原初的な営みが、この三文字に凝縮されています。