「かつ丼」の語源はカツレツ+丼?勝負飯になった意外な歴史
1. 「カツレツ」+「丼」が語源
「かつ丼」の語源は、フランス語の「côtelette(コートレット)」に由来する**「カツレツ」と、日本の「丼(どんぶり)」**を組み合わせたものです。西洋料理のカツレツを日本式の丼飯と融合させた和洋折衷の料理名です。
2. 誕生は大正時代とされる
かつ丼の誕生には諸説ありますが、大正時代に東京で生まれたとする説が有力です。早稲田大学近くの蕎麦屋「三朝庵」が1921年(大正10年)頃に考案したとする説や、同じ頃に別の店で生まれたとする説があり、発祥地は確定していません。
3. 卵でとじるスタイルは日本独自
豚カツを卵でとじてご飯の上に載せるという調理法は日本独自のものです。親子丼の調理法をカツレツに応用したのが始まりとされ、出汁と卵と玉ねぎでとじることで、カリカリのカツが柔らかくなり、ご飯との一体感が生まれました。
4. 「勝つ丼」で験担ぎ
「かつ丼」は「勝つ丼」という語呂合わせから、受験や試合の前に食べる験担ぎの食べ物として定着しています。この風習が広まったのは昭和中期以降とされ、特に受験シーズンには「カツ」のつく食べ物の売り上げが伸びるといわれています。
5. 刑事ドラマの取り調べ定番は都市伝説
「取り調べ室でかつ丼を出す」というのは刑事ドラマの定番シーンですが、実際の取り調べでかつ丼が出されることはほぼないとされています。この演出は1963年のテレビドラマが発端ともいわれ、その後パロディとして定着した都市伝説的な文化です。
6. 地域によって種類が異なる
かつ丼は地域によって様々なバリエーションがあります。卵とじが主流の関東に対し、福井県ではソースかつ丼(ウスターソースで味付け)、岡山ではデミかつ丼(デミグラスソース)、新潟ではタレかつ丼など、地域ごとに独自の進化を遂げています。
7. 福井のソースかつ丼は別の発祥
福井県のソースかつ丼は、大正時代にドイツで料理修業をした高畠増太郎が帰国後に考案したとされています。卵でとじない、ソースに浸したカツをご飯に載せるスタイルで、卵とじかつ丼とはまったく異なる料理です。
8. 「カツレツ」自体の語源はフランス語
「カツレツ」の語源であるフランス語の「côtelette」は、もともと「肋骨付きの肉」を意味します。英語では「cutlet」となり、日本では「カツレツ」と音訳されました。現在の日本の「カツ」はパン粉をつけて揚げた料理全般を指しますが、これは日本独自の意味の広がりです。
9. 世界に広がる「Katsudon」
かつ丼は海外でも「Katsudon」としてそのまま通じるようになっています。日本食レストランの定番メニューとして世界各地で提供されており、特にアニメやドラマを通じて知名度が上がっています。
10. カロリーは高いが満足度も高い
かつ丼は一杯あたり約800〜1000キロカロリーと高カロリーな料理ですが、その満足度の高さから定食屋や蕎麦屋の人気メニューであり続けています。揚げ物・卵・ご飯という三要素が合わさることで、栄養バランス的にもタンパク質・脂質・炭水化物を一度に摂取できる一品です。
フランス語の「コートレット」が日本で「カツレツ」となり、丼飯と出会って「かつ丼」が生まれた。さらに「勝つ」の語呂合わせで験担ぎの食べ物にもなったこの料理は、和洋折衷の日本食文化を象徴する一杯です。