「葉書」の語源は"葉に書いた手紙"?郵便はがきの名前の意外な由来


1. 「葉に書く」が語源

「葉書(はがき)」は「葉」に「書く」の組み合わせで、木の葉や薄い板に文字を書いて伝言にしたことに由来するとされています。紙が普及する前の時代、木の葉が簡易な筆記媒体として使われていたことが名前の背景にあります。

2. 「端書き」説もある

もう一つの有力な語源説は「端書き(はがき)」です。手紙の端(はし)に追記を書き添えることを「端書き」と呼び、簡潔な通信手段を指す言葉として転用されたとする説です。

3. タラヨウの葉は「はがきの木」

モチノキ科のタラヨウは「はがきの木」「郵便局の木」と呼ばれています。タラヨウの葉の裏面に尖ったもので文字を書くと黒く変色して残るため、実際に文字を書くことができ、葉書の語源を体現する植物です。

4. 郵便はがきは1873年に始まった

日本の郵便はがき制度は1873年(明治6年)に始まりました。前年に始まった郵便制度に続き、安価で手軽な通信手段としてはがきが導入されました。封筒に入れず剥き出しのまま送れることが「はがき」の特徴です。

5. 前島密は「日本近代郵便の父」

日本の郵便制度を創設した前島密(まえじまひそか)は「日本近代郵便の父」と呼ばれています。一円切手の肖像にも描かれている前島は、はがきを含む近代的な通信制度の基盤を築きました。

6. 年賀はがきは日本独自の文化

年賀状を送る文化は日本独自のもので、年間約十数億枚(近年は減少傾向)の年賀はがきが発行されています。クリスマスカードに近い習慣ですが、年が明けてから届くのを基本とする点が異なります。

7. 「往復はがき」は便利な発明

返信用はがきが付いた「往復はがき」は、招待状やアンケートなどに使われる便利な形式です。送る側と返す側の料金をまとめて支払える仕組みは郵便制度ならではの工夫です。

8. 「絵はがき」は観光土産の定番

風景写真やイラストが印刷された「絵はがき(ポストカード)」は観光地の土産物の定番です。旅先から友人に絵はがきを送る文化は世界共通ですが、日本の観光地では和風デザインの絵はがきが人気です。

9. デジタル時代のはがきの価値

メールやSNSが通信の主流になった現代、はがきは「手書きの温かさ」を伝える手段として見直されています。年賀状の枚数は減少傾向にありますが、特別な相手に送る手書きのはがきの価値はむしろ高まっています。

10. はがきのサイズは国際規格

はがきのサイズは万国郵便連合の規格で定められており、日本の郵便はがきは100mm×148mmです。この規格は世界共通で、どの国からでもはがきサイズの郵便物を送ることができます。


葉に書いた伝言か、手紙の端書きか。「はがき」の語源は素朴な通信手段に遡ります。デジタル時代にあっても、一枚のはがきに込められた手書きの文字と気持ちは、画面越しでは伝わらない温もりを届け続けています。